●東京都知事と分散システム 1999/12/21
99年12月20日の「news23」で首都機能移転の一件で東京都知事の石原慎太郎が堺屋太一と対談?してました。
石原慎太郎は東京都知事ですから当然移転反対の立場で、首都機能の一局集中の効用をぶってたんですが、
その中でコンピューター・エイジという謎?のキーワードに譚を発し、コンピューターの集積性を持ち出してきました。
おそらくIC(集積回路)と一局集中とをからませたんだと思いますが、コンピュター技術の流れは一局集中とは逆の分散処理システムになっています。(IC技術の流れで多機能軽量化する携帯端末などもありますけどネ(^^;)
CPUはデュアルCPUやマルチプロセッサーなどのように複数CPUを搭載することで負荷を分散して処理速度の向上をはかるということをやってます。
HDDはRAIDという技術のRAID0という方式で、2台以上のHDDを1台のHDDとみなしHDDへの書き込みを複数台のHDDへ分散することでこれもアクセスの向上を実現しています。
またインターネット技術の大きな要素に異機種間通信と分散ホストがあります。
分散ホストとは従来のネットワークで行われていた1台のホストコンピューターによる1元集中管理では、そのホストがダウンした場合全システムがダウンするので、ホスト自体を分散してネットワークを組むというものです。(まさに首都機能移転(^^;)
小規模なネットワーク(LAN)でも分散処理を使ったネットワークの構築というのが標準化していってます。
他にもインターネット上でアクセスの集中するサイトなどではサーバーマシンを複数のマシンで構築し、処理の分散をしてたりします。
分散処理システムの有効性を考えた場合、件の首都機能も分散したほうが有益ということになっちゃたりします。(^^;
この例え、石原慎太郎自身が考えたのかブレーンによるアドバイスなのかはわかりませんが、あまりよく知らない事を例えにすると痛い目にあうといういい見本ですね。(^^;
それにしてもコンピュター・エイジってどんな意味なんでしょうね?(コンピュター世代とかコンピュター時代とかって意味なんでしょうか?)
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●中古ソフト問題再考 1999/10/11
先日大阪地裁でゲームソフトの頒布権が認められる判決が出ました。その前の東京地裁では認めない判決が出ています。
そもそも頒布権ってなんでしょう?
著作権法では「著作物に含まれる権利」として第26条に「上映権及び頒布権」があります。
- 第26条
- 1・著作権者はその映画の著作物を公に上映し、又はその複製物により頒布する権利を専有する。
- 2・著作者は映画の著作物において複製されているその著作物を公に上映し又は当該映画の著作物の複製物により頒布する権利を専有する。
この条文では映画には頒布権があるとなっています。
はっきり映画と書いてあるので映画にしか頒布権はありません。
もともと映画は映画館で上映するということで、映画制作会社とか配給会社と映画館の間で契約して映画を上映できるようになっており、契約してない映画館では映画を上映できないようにするための権利として頒布権が制定されたようです。
だから上映権とセットで条文化されています。
もともとは映画は興行ですから興行の一形態という特殊な環境だったわけです。
中古ソフト問題でゲームソフトは映画かどうかということを争っているのは頒布権は映画にしかないからです。(映画なら頒布権が認めれられ、映画でなければ認められない)
まぁもともと興行の一形態として上映してた映画に認められた頒布権をはじめから一般ユーザーに販売していたゲームソフトに適用しようというのが無茶な話なんですが(^^;。
もしゲームが映画と認められたらパラパラ漫画なんかも映画として認められるわけです。(原理は映画と同じですから)(^^;
また、頒布権が認められればユーザーはゲームソフト会社と契約してゲームをプレイする権利を許してもらっているということになります。(ゲームソフトはユーザーの所有物ではない)
しかし、今までそんな説明を購入時にされることはありませんでした。
民法上の契約では契約の成立は双方の合意に基づくものとなってますから、売ったあとで「いや、実は売ったのではなくプレイする権利を許しただけです。」ということを言ってきたならそれは詐欺に等しい(詐欺そのもの?)わけです。(だからユーザーがゲーム会社を詐欺で告訴できるかもしれません。)
あと法律には独占禁止法があって立場上強いものが一方的にルールを制定し利益を独占することを禁じています。
裁判での争点にゲームソフトは多額の開発費がかかっているからというのがありますが、多額の開発費がかかっているのは別にゲームソフトに限ったことではありません。一般的に流通している商品の大多数がかなりの開発費がかけられています。
だいたい最近やたらとゲーム関係の広告を見ます。広告費というのも経費なわけであれだけ(情報操作料としての?)広告を行ってたら広告費だけで別のゲームが2・3本作れるでしょう(^^;。
それに金の匂いがするとハイエナ連中があちこちから群がってきますから、そういう(秋本康みたいな?(^^;)ハイエナにも結構経費が使われているでしょう。
ゲーム開発にしても大手になれば何もしない高給取りが開発チームに名を連ねてたりもします。(実際の開発は下請け製作会社がやってたりしますから(^^;)。
ゲーム業界が急成長できたのは制作費がほとんど人件費なのでお金がほとんどかからないからで、大金をもらってる技術者やクリエーターなんてほんのごく一部です。
ゲームの大作化で経費が増えたとかいってもあんまり説得力がありません。
開発器材は1本のゲームを作るためだけではないですから億単位のお金でも何本かに分散されていきます。
3DCGも作れる人ならiMACで作れたりもします(^^;。(それだけパソコン自体の性能が上がっている)
わけのわからん出費を開発費として「こんだけ開発費がかかってまんねん」なんていわれてもユーザーの知ったこっちゃないでしょう。(メーカーが自社の利益を優先させるようにユーザーも自分の利益を優先させる権利がありますから)
裁判の結果はまだまだ先になりそうですが、果たしてどういう結果になるのか楽しみですね。
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●マイクロソフトの求めるスキル 1999/8/27
マイクロソフトの求人募集で必要なスキルとしてあげられている項目になかなか面白いものがありました。
・開発言語経験(UNIX/CまたはC++)VC、VC++は対象外。
開発言語経験にUNIX/Cがあるということはマイクロソフトの開発環境はUNIXということなんでしょうね。
Windows9XやNTなんかもUNIX上でクロスコンパイラかなんか使って開発してるんでしょうか?
VC、VC++は対象外というのも笑えます。(^^;(VBの記載がありませんがVBは論外ということなんでしょうか?)
自分自身が使わない(実用に耐えない?)ソフトで市場を満たしているマイクロソフトの開発者。
ひょっとしたら「よくあんなソフトを使ってるなぁ」とユーザーを笑ってるのかもしれませんね。(^^;
(意外とPC-UNIX+GNUツールで開発環境構築してたりして(^^;)
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●ニュース見聞録 1999/6/2
6月1日、夜のニュースはなかなか面白かったです。
この日はいわゆる「通信傍受法案」が衆議院で可決した日なんですが、このニュースに対しての各TV局のニュースがまったく違う。
NHKの「ニュース11」、TBSの「NEWS23」、TV朝日の「ニュースステーション」はトップで扱い、
フジTVの「ニュースジャパン」はこのニュースにまったく触れず、(たしか日本テレビの「今日の出来事」も扱わなかったと思う)といった具合でした。
まぁマスコミが公正中立なんてのは建前で営利企業(NHKは除く?)のマスコミがそれぞれ独自の判断(都合?)でニュース番組をつくるので、扱うニュースがそれぞれ違うのは当然ではあります。
フジTVは友情に厚いトップの人がお友達を全面的にバックアップ?してるということだそうですし、他のTV朝日やTBSもそれぞれの事情があるんでしょう。
(どちらかというとこの件では否定的だった?「ニュースステーション」も例の「ネット青酸カリ騒動」の時はネット規制推進派?でしたから。(^^;)
まぁマスコミ=世論と思ってるのは当のマスコミだけでしょうが、あんまり露骨に独自の判断(都合?)を前面にたてるのもほどほどにしといた方がいいと思うんですけどね。
「詭弁を弄する者は詭弁によって滅ぶ」ということになるんじゃないでしょうか?
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